盗用、盗作、オマージュ、インスパイア問題〜サンプリングとは何んぞや編

数ヶ月前に、いずみのさんと盗作と盗用の違いについて話をさせてもらった。んで、コンセプト的にはオレン○レンジ正しいよね?と言われ、あわわとなってしまった。なぜ、あわわとなったかというと、たしかにいずみのさんのロジックは納得できるのだが、僕はオレン○レンジが嫌いだからだ。「コンセプトは正しいけど、嫌い」というのは後日考えて自分なりには解決できたのだが、人に説明するとなると難しい。特に音楽知らない人に対して去年のJPOPアーティストと某ヴォーカロイドの問題の何がまずいのか?さらに言うと


サンプリングって何?

と、聞かれたときの困惑、というかその問いにさらっと説明できない自分に腹が立ったのでここに書いてみる。

ただ、盗用だろうがインスパイアだろうが「生産された作品がよければ良い」という結論に達した。どっちもやっていることは似ているのだがオレン○レンジは嫌いだけど、中田ヤスタカ氏作品は悪くないと思っている。ただ、中田ヤスタカ氏はピチカートファイヴなんて聴いたことないです、とか言ってたらしいので「かっこ悪い」とは思っている。

閑話休題

サンプリングの起源はいろいろな説があるのだが、一番説得力を感じたのはYMO起源説だ。おぼろげな記憶なので正しいかどうか保証しかねるのだが、YMOはそのとき「ガムテープのベリッと剥がす音で音楽をつくることはできないのか?」と考えたらしいのだ。んで、その音を録音し、鍵盤につなげた機材を自分達で作ってしまったらしい。これでガムテープの音でドレミファソラシドを鳴らせるようにした、というのが僕が知っているYMO起源説。

「なるほど、わからん」状態なのだが、最近の技術の進歩は凄まじく、ここらへんを動画で一発で説明してくれてるのでベタベタ貼り付けてみよう。

まずは原曲・・・。の前にこのSince I left Youという曲というかアルバムについて説明したい。な、なんとこのアルバムの楽曲は全てサンプリングのみで作られている。このアルバムが発表された当初、かなり話題になった。自分もCD買ったとき紙ジャケをパカッと開けるとサンプリング元の楽曲名がずらずらっと記載されていてそうとう驚いた。ちなみにコーネリアスが日本版リミックスを依頼されたとき音源を渡されて「本当に全部サンプリングでびっくりした」と言っていたので、音楽関係者でもちょっと信じられないくらいのインパクトだったらしい。ほんでもって、その出来た曲のすばらしいこと!ここらへんがさっきの結論にいたった理由である。

THE AVALANCHES / Since I Left You

いやー、やっぱりいい!今聴いても全然飽きない!すばらしい!

で、どの部分がどのようにサンプリングで構成されているのか解説動画が↓
The Avalanches - Since I Left You (The Samples)

いやーすごいわ。ここまでいじらないサンプリングも珍しい。

じゃあ、いじるサンプリングとはどんなものなのか?その疑問に対しては下記のサイトさんが非常によくまとまっている。ここまでいじくるんだったら自分達で楽器鳴らしたほうが早いんじゃないかというくらい手が込んでいる。

The Prodigy「Smack My Bitch Up」を高精度に再現する凄い動画
http://www.spotlight-jp.com/matsutake/mt/archives/2010/01/the_prodigy_smack_my_bitch_up.html

また君か!The Prodigy「Voodoo People」を高精度に再現する凄い動画
http://www.spotlight-jp.com/matsutake/mt/archives/2010/01/the_prodigy_voodoo_people.html

上記のエントリを読めば一発でわかる、というかこのエントリ自体がパクリな気がゲフンゲフン。いや、まあそれだけ俺がThe Avalanchesのことが好きだということで勘弁を。是非、この機会に聴いてほしい(本音)。

しかも公式PVがよく出来ていてね−。最初爆笑、最後切ないみたいな凄い動画。

まあ、ホントはサンプリングうんぬんの話をするのにはヒップホップについて触れなければいけないのだが、それはまたの機会に(今回のが評判よければ更新するかもよ!←誘い受け)。